William Kurk - Pop-Fusion

11 06, 2011 | Tag,SOUL/FUNK,2010,SOUL/FUNK2010,R&B,R&B2010,Jazz,Jazz2010
William Kurk - Pop-Fusion


William Kurk - Pop-Fusion (2011) Pop Fusion - William Kurk

両親は共にミュージシャン。祖父はブラック・ゴスペルのレジェンド"Thomas A. Dorsey"であり、祖母は音楽教師、コンポーザー、アレンジャー、ピアニストとして40年以上も音楽業界に従事し、生徒としてR. Kelly, Chaka Khan, Jennifer Hudsonらを迎えていた"Dr. Lena Mclin"という生粋の血筋をひくシカゴ出身のマルチインストゥルメンタリスト / シンガーソングライター / コンポーザー / プロデューサー / アレンジャー『William Kurk』は、13歳の頃から祖母"Lena Mclin"からヴォーカルトレーニングを受け始め、Hales Franciscan High Schoolに入学。ソングライティングと、ピアノに着手するや早くも16歳の頃にはWhite the Ken Chanty Big Bandや街中のギグに参加するなどプロとしてのキャリアを積み、Northern Illinois Universityで声楽を学んだ後に、ジャズ・ピアノを追求するべくColumbia College Chicagoへと転校。

セッション・キーボーディストとして歩み始めたWilliam KurkはTom Washington (Earth, Wind, & Fire, Genesis, The Jacksonsなどのアレンジャーを務めている) の元でスタジオワークをこなし、2001年に紹介を受けたBlack Ensemble Theater専任のピアニスト / インストゥルメンタリストとして様々なプロダクションに関わり、The Dells, Marvelettes, The Platters, Coastersらベテラン・アーティストのツアー・ミュージシャンとして参加。
評判を獲得した以降も、いくつかの劇団でミュージカルディレクター / サウンドデザイナー / ピアニストとして働き、2007年には"SARAFINA"が評され、Black Theater Alliance AwardのBest Musical Directionにもノミネートされ、Melba Moore, Martha Reeves, Dionne Warwick, Chico DeBarge, KRS-ONE, Julie Dexter, Bill Cosby, Malcolm-Jamal Warner, Kindred The Family Soul, Paulina Rubio, Andre DeShields, Koko Taylor, Stanley Jordan, Jon Faddis, R. Kellyらともワークをこなし、自身のスタジオアルバムとしてはシリーズとなる"The Sound"のVol.1 (2004) ~ Vol.3 (2009)の3枚と、"Pop-Fusion" (2011)の計4枚をこれまでに残している。

さてさて、『Pop-Fusion』と名づけられた本盤。セールスを狙ったトラックメイカー / アーティストがワサワサと顔を覗かせていることもあり、ついつい売れ線狙いの大衆音楽という意味合いで使ってしまう「Pop」がアルバムタイトルに含まれているワケですが、本盤におけるというかWilliam Kurkの「Pop」は、Pop, jazz, soul, funk, R&B, fusion, classical, rock, world, hip hop, gospelなど数多の音楽を吸収しトラックを作り上げるプログレッシヴな姿勢を示しながら、それでいて自己陶酔音楽的な前衛さで完結することなく難解ではない親しみ易さやメロディアスな部分をバランス良く配分した「Crossover Fusion」だと言える。

"ソウル"を徐々に解き放ちリスナーをリラックスさせるフューチャリスティックなサウンドによる"Pop-Fusion"という世界へのプロローグと、ポジティヴな思考へと導くエスコートを担う(#01-"Futurism"), モダンな煌きを見せる幻想的なサウンドの波状に清涼感のあるスキャットを織り交ぜることで、リスナーのインスピレーションを研ぎ澄まし促進する洗練された芳しさに病み付きになってしまう(#02-"Conclusions"), 同郷R.Kellyのロマンティシズムに似たフィーリングとちょっぴりエロスを感じさせる、その艶感たっぷりのイヤラシック・ドリーマーぶりがムンムンと香るサウンド・歌い口というキャンドルがミッドナイトに揺らめくスムース・チューン(#03-"Fantasy Inside"), ヒップホップ / R&Bのビートを濃く太くするエレクトリックなコーティングのファンク・エッセンスの熱さと、小粋なJazz-Funkの調べが混ざり合うことで絶妙の快感を捻出。強く脈打ち突き上げるSynth Bassと、流麗な捌きで応戦するKeys, スキャットが重なり彩る終盤の盛り上がりが特に快感を与えてくれるハイブリットな(#04-"Vitamin K"),
手を差し伸べるようなRose Crockett嬢のバックヴォーカルが廻る7分というやや長めの空間 (トラック) の扉を開けてみると、疾走感のあるビートに乗せてbass, パーカッシブなビート、ヴィブラフォン、クラヴィ, Synthなどが見せる思い思いの滑空が次々と目の前を通過しては自由なパフォーマンスで魅了。聴覚を介して目の前の光景が鮮やかに移り行くようなフィーリングが満喫できる(#05-"Open Window"), 男女それぞれの側から意中の相手への想いと、マジカルなラブパワーを歌い上げるDonica Lynnとのデュエット・ソングであり、温かく心地よいフィーリングに併せ、終盤では人の温もりを感じさせるアットホームな歌い回し (ヘタウマ) を配し夢見心地なムードで締める[#06-"Your Love (Is Everything)"], 記事続きのLive Videoにてライブパフォーマンスを是非とも堪能して欲しい熱さ迸るインストゥルメンタルナンバー(#07-"ROX"), メロウなビートにジャジーなピアノを配し、朧げに輪を広げるセンシティブなSynthをトッピングしたネオソウル調の[#08-"Nothing Left (To Say)"], ブラジリアン・グルーヴを背に本盤随一のジャズ・ミュージシャンぶりを発揮する(#10-"Clearest Sky")と、全体を覆うフューチャリズムと良質なCrossover Fusionを体験させてくれる1枚だ。


・Tracklist

01. Futurism
02. Conclusions
03. Fantasy Inside
04. Vitamin K
05. Open Window
06. Your Love (Is Everything) feat. Donica Lynn
07. ROX
08. Nothing Left (To Say)
09. Hibernation Dreamstate
10. Clearest Sky

・Customer Ratings (11-06-2011)

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W.K.E. performs ROX


W.K.E: "SOLAR SYSTEM"- Marqueal Jordan Sax Solo!
※2ndアルバムThe Sound Vol. 2 The Sound: Vol 2. - William Kurk 収録"SOLAR SYSTEM"のLive 



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